昭和20年8月日本敗戦の前日、満州から祖国へ逃げ帰ろうとする人々、
敵国兵士に見つかり男は殺され、女は全て兵士達の慰安婦として輪姦された・・・。

敗残兵を仕切る隊長と一般人の女たちの葛藤を描く。

通し3桁番になり、売れはじめてきたFAは塚本氏当初の志どおりセットや配役に予算を投じ、大掛かりな戦争ものAVの制作に乗り出した。

記念すべき第一作目。そのリアリティと、粒ぞろい女優男優によるAVとしてのエロさにより当時評判となり、ストーリー派AVとしてのFAの名を知らしめるに至った。

現在の鑑賞でも全く遜色ないデキであり、無名女優たちも膨満なカラダを見せつけ、山野での兵士レイプシーンも抜ける仕上がりとなっている。

監督としてはどうしても満州からの一般婦女が帰国中に敗残兵に犯されるというテーマに執着し、本作品中「中国兵」「満州」とはっきり明記している。

しかし後に指導があったか自主的にマズイと判断したか、後続の戦時ものは全て「隣国」あるいは架空国名を用いた表現にあらためている。

戦時ものの原点として、一番描きたかった姿・・・
本作の価値はここにあるといえよう。

・戦争エロス～風雲流るる果てに

（激裏エロティカより）

ラリ