週刊少年ジャンプに連載中の「黒子のバスケ」。
撤去を求める脅迫状が複数の書店チェーンに届いた。
顧客の安全のためと撤去を決めた書店がでる一方、販売を続ける書店もある。
なぜ対応が分かれたのか。
「黒子のバスケ」については1年ほど前から脅迫が相次いていて、集英社がイベントを中止するなどの影響が出ていた。
漫画を含め、全ての関連商品を撤去するのは、レンタル大手「TSUTAYA」。
同社広報室によると、全商品の撤去を求める脅迫状が15日に届いた。11月3日までに撤去しなければ客の生命に危害を及ぼすという内容で、同時期に脅迫状が届いたセブンイレブンが関連商品の菓子を撤去したことも考慮して、28日に全店舗からの撤去を決めたという。
「お客様の安全を重視した」と同社は説明した。
一方、同様の脅迫状が届いた紀伊国屋書店、三省堂書店などの大手書店チェーンは販売を継続する。
「撤去する考えはない」というジュンク堂書店は、これまでも特定の本について「著者に問題がある」などと撤去を求められたことはあるが、応じていないという。
「本は表現作品であり、書店は読者に届けるために預かっている立場。軽々には撤去できない」。出版物は一般の商品とは異なるという認識だ。
やはり脅迫状が来たが撤去はしない宮脇書店は、「表現、言論の自由に関わる問題だ」という。
集英社広報部は「販売店の個別の判断についてはお答えする立場にない。一貫して警察への捜査協力を続けていく」としている。
TSUTAYAと同様に10月中旬に脅迫状や犯行声明が届いたのは、警視庁が把握しているだけでコンビニや報道機関など200社以上。
いずれも「黒子のバスケ脅迫事件の犯人一味の怪人801面相」を名乗っていて、毒入りの菓子「ウエハース」をコンビニの店頭に置いた、等の内容。
警視庁は報道機関に届いたウエハースの実物を鑑定したが、毒物は検出されなかった。
犯行声明には「動機は作者への怨恨」とあるが、作者自身は警視庁の事情聴取に「心当たりはない」と答えている。
多くの脅迫に共通するのは、電話やインターネットを使わず郵送にこだわっている点だ。
ただ、封筒の消印は「さいたま新都心」や「尼崎」などバラバラで、しかも文面に一部違いがあることから模倣犯が混じっている可能性もある。
警視庁は、威力業務妨害の疑いで捜査、郵便ポスト周辺の防犯カメラの解析も進めている。
【黒子のバスケ 漫画】
作者 藤巻忠俊 (既刊24巻(2013年10月現在))
【試し読み】
【黒子のバスケ PSPゲーム】
黒子のバスケ キセキの試合
【黒子のバスケ キセキの試合PV】