大久保祐映さん119番電話しても救急車出動せず自宅で死亡

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2012/8/29 14:56
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2012082920.jpg山形市で昨年10月、山形大2年大久保祐映(ゆうは)さん(当時19歳)が死亡したのは、119番通報を受けたにもかかわらず、市側が救急車を出動させなかったためだと遺族が訴えている問題で、市の武田弘太郎消防長は28日、救急車出動を是非を決める6項目の基準を初めて明らかにした上で、大久保さんのケースについて 「職員が総合的に判断して決めた」と説明した。

この問題への市側の説明が不十分だとして、市議会はこの日、全員協議会を開いて、市川昭男市長らから改めて説明を受けた。
質疑では、救急車出動の判断基準に関連した質問が相次いだ。

武田消防長によると、119番通報には、市消防本部の通信指令課職員が2人で対応。
市独自の「受理票」に基づき、傷病者の意識や出血、嘔吐(おうと)の有無など6項目について、1人が通報者に質問し、回答内容をもう1人と検討した上で、救急車の出動の是非を決めるとした。

大久保さんの通報については、意識と呼吸については、自分で通報したことから問題ないと判断。
「自分で歩けるの」という職員の問いかけに、大久保さんは「はい」と答えたが、「吐いてしまった」とも伝えていた。
出血や打撲の有無に関しては、職員は質問しなかった。

市消防本部には昨年、大久保さんと同じように「本人が通報」「救急要請」「自分で動ける」という内容の通報が、別に2件あったが、いずれも緊急性が低いとして、救急車は出動させなかったという。

ただ実際には、意識や呼吸があっても、救急車を出動させる例はある。各項目の回答内容をどのように評価するかについて、武田消防長は「職員が総合的に判断して決めている」と答えるにとどまり、受理票の質問項目が 明確な「基準」と呼べるかどうか、議論の余地を残した形となった。


大久保さんの問題をめぐっては、救急車が出動していれば助かった可能性があるとして、母親が市を相手取り、損害賠償を求める訴訟を起こしている。

武田消防長は「職員は、(大久保さんが)自分で動けると判断し、タクシーで行くと言ったため、本人の同意の下、救急車を出動させなかった。市の対応に過失はない」と主張した。

また、市川市長も「(大学生の死亡と救急車が出動しなかったことの)因果関係がはっきりしていない」「お母さんのお気持ちは理解しているが、謝罪は市の対応に不備があったことにつながる。お悔やみは申し上げるが、謝罪は裁判の結果を受けて、市の判断がどうだったかを仰いでからにしたい」と述べた。

訴訟の第1回口頭弁論は10月9日、山形地裁で開かれる。

ニュース記事より引用)


【詳細】

2012082921.jpg2011年、山形市内の当時19歳の大学生が死亡し、救急車を出動させなかったことが死亡につながったとして、山形市を相手に1,000万円の損害賠償を求める訴えを起こした遺族らが、12日、会見を開いた。

2011年11月9日、親元を離れ1人暮らしをしていた山形大学2年・大久保 祐映(ゆうは)さん(当時19)は、山形市内のアパートで遺体となって発見された。

病死の可能性が高いという祐映さんの死亡推定時刻は11月1日で、発見までに8日もたっていたことが判明した。

さらに、ある事実により、事態は急展開した。

祐映さんの母親ら遺族は、山形市を提訴した。


7月12日、母親は、会見で「最後の力を振り絞ってかけた119番で、救急車に来てもらえず死んでいったことを思うと、胸が痛みます。同じような目に遭う人が二度と現れないことを願って、山形市を訴えました」と語った。

亡くなる前日の10月31日、体調が悪くなった祐映さんが自ら、山形市消防本部に119番通報していた。

12日に公開された録音テープには、その時のやり取りが残されていた。

消防本部「どうされたんですか?」
大久保さん「ちょっと体調が悪くて...」

強い吐き気など、体調の異変を訴えた祐映さん。
対応した職員は、祐映さんが動けることを確認したうえで、救急車ではなく、タクシーで病院にいくことを勧めた。

消防本部「歩けるの?」
大久保さん「動けると思います」
消防本部「自分で?」
大久保さん「はい」
消防本部「救急車じゃなくて、タクシーとかで行きますか?」
消防本部「どんな具合?」

大久保さん「はあ、のどが渇いて、吐いちゃって...。近くの病院で風邪だって言われたんですけど、全然治らなくて」

症状を聞いた職員は、内科医を紹介した。

消防本部「よろしいですか? ××病院の番号をお教えしますので、よろしいですか? メモの方は取れますか?」
大久保さん「はぃ...ハァ...」


消防本部「タクシーの番号、こちらではお教えすることはできないので、『104』で聞いてくださいね」
大久保さん「はぁ...はぃ...」
消防本部「お大事に」

通話は、およそ6分間。
しかし、祐映さんが、教えられた病院のほか、タクシーに電話をかけた形跡はなく、そのまま息絶えたとみられている。


母親は、会見で「風邪気味だということで(連絡が)。(持病もあったという話もあるが、そのあたりは?)すごく健康で、細かったんですけれども、持病とかもなく、元気いっぱいの子だったので」と語った。

祐映さんの母親は、連絡がないことを不審に思い、アパートの大家に確認を頼み、息子の死を知ったという。
祐映さんの遺族は、救急車を出動させなかったことが死亡につながったとして、山形市を相手に1,000万円の損害賠償を求める訴えを起こした。
遺族側は、119番通報でのやり取りから、祐映さんの体の異変は明らかだと強調する。

消防本部「あなたのお名前は?」
大久保さん「19です...」
消防本部「あなたのお名前教えてもらっていいですか?」
大久保さん「19です」
消防本部「19歳なのね。あなたの名前は?」
大久保さん「大久保です」

弁護団は「彼は自分の名前、名字をはっきり言えないほど、意識がもうろうとしていたはずです。切迫している通報者は、問いかけ等に同意する傾向があるんですね」と述べた。

一方、訴えられた側の山形市の市川市長は、通報時の録音テープを確認したうえで、「本人の意思を確認させていただいているということで、私どもは適正だというふうに認識をしております」と述べ、消防の対応は、適正な業務の範囲だったと説明した。

また、遺族側の訴えに対して、市川市長は「法廷の場で『私どもの考え方』について判断を仰ぐというふうになるので、現時点では(コメントを)控えさせていただく。(録音テープを聴いて印象は?)控えさせていただきます」と語った。

救急車を出動させなかった山形市消防本部の判断は正しかったのか。
第1回口頭弁論は8月24日、さいたま地裁で行われる。


大久保祐映さん119番電話しても救急車出動せず 怒 より引用)

【実際の通話音声】

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