【訃報】歌舞伎の中村勘三郎さん57歳で死去

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2012/12/05 10:28
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歌舞伎界きっての人気俳優の一人で、テレビなどでも活躍した中村勘三郎さんが、5日午前2時33分、急性呼吸窮迫症候群のため、東京都内の病院で亡くなりました。
57歳でした。

中村勘三郎さんは、昭和30年に東京で生まれ、昭和34年、3歳で五代目中村勘九郎を襲名して、「昔噺桃太郎」の桃太郎役で初舞台を踏みました。


立役から女方までまでさまざまな役柄を器用にこなし、歌舞伎界きっての人気俳優の一人となりました。
「元禄忠臣蔵」や「髪結新三」、それに勇壮な獅子の舞を表現する「鏡獅子」などの演技で高い評価を得ました。

また、歌舞伎の魅力を幅広い世代に伝える活動にも力を入れました。


平成6年から、東京・渋谷の劇場で、古典歌舞伎の演目を再構成した「コクーン歌舞伎」を上演したほか、平成12年には、江戸時代末期に浅草にあった芝居小屋を「平成中村座」として復活させました。


その4年後の平成16年、アメリカのニューヨークでも平成中村座の公演を実現させるなど、海外での歌舞伎文化の浸透にも貢献しました。

そして平成17年、3歳から名乗ってきた中村勘九郎を改め、人間国宝だった父親のあとを継いで江戸時代から続く大名跡中村勘三郎を襲名しました。

その後も、オペラの傑作「アイーダ」を基にした新作歌舞伎や、音楽にのせて早口で語る「ラップミュージック」を古典歌舞伎に取り入れたざん新な舞台に挑戦するなど、古典と新作の両方を巧みに演じ、常に歌舞伎界に新しい風を吹きこんできました。

また歌舞伎だけでなく、テレビのドラマやバラエティー番組、それにトーク番組やコマーシャルなどにも数多く出演し親しまれました。
このうち、平成11年にNHKで放送された大河ドラマ「元禄繚乱(りょうらん)」では、主人公の大石内蔵助を演じたほか、その年の大みそかの紅白歌合戦では白組の司会も務めました。

しかし、ここ数年は体調不良に悩まされていました。
おととし12月に突発性の難聴と診断され、休養したあと、去年9月から本格的に舞台に復帰したものの、ことし6月には、初期の食道がんが見つかりました。
勘三郎さんは食道がんが見つかった際、「新たに与えられたこの試練に立ち向かい復帰に向けて治療に専念いたします!一日でも早く元気な姿をお見せできるように!」とコメントしていました。

しかし、その後、肺も患い、来年4月に開場が予定されている新しい歌舞伎座での舞台復帰を目指していましたが、5日午前2時33分、入院先の病院で亡くなったということです。

ニュース記事より引用)

中村勘三郎さん死去:勘九郎さんら家族がコメントを発表

【中村勘三郎さん家族のコメント(全文)】

皆様へ

中村勘三郎は、7月27日、患った食道癌(がん)の手術をして頂きました。
12時間に及ぶ大手術となりましたが、手術は成功し、術後経過も順調で病棟内を歩くほどに回復しました。

しかし、経過中に肺炎を発症し、その後、肺炎による呼吸不全が進行するという事態に陥りました。
この肺炎による呼吸不全は思いの外、重症であり、呼吸不全に対する専門的な治療を行える病院へと、二度にわたり転院をし、考え得る最高の治療をして頂きました。

本人も病気に立ち向かい、手術から約4か月に及ぶ闘病が続きました。
その間、来年4月の歌舞伎座柿(こけら)落しに出演することを、心の依(よ)り所とし、癌晴(がんば)って参りました。

医療スタッフの方々にも懸命な治療をなさって下さいました。
けれども遂に、回復する事は叶(かな)わず、無念の内に、本日12月5日午前2時33分、急性呼吸窮迫症候群のため永眠いたしました。

生前、中村勘三郎を長くご贔屓(ひいき)頂いたことを心より感謝いたします。


波野好江
中村勘九郎
中村七之助

中村勘九郎、涙の口上 俳優も客席も涙

05578061.jpg5日に亡くなった歌舞伎俳優・中村勘三郎さんの息子の中村勘九郎(31)と七之助(29)が同日、京都・南座で気丈に舞台を務め、勘九郎は自身の襲名披露公演の口上をしっかりと述べた。

勘九郎は「父が46年間、名乗り、戦い、魂こもりし勘九郎の名跡を6代目として襲名することになりました」とあいさつ。
「一緒に芝居も、親孝行も、話も、飲みたい酒も、いっぱいやり残したことがあります。でも悔しいと思っているのは父。大好きな芝居ができず、お客様の笑顔が見られず、父は無念だと思う。父のことを忘れないでください」と涙ながらに客席に語りかけた。

口上に並んだ市川団十郎は「(勘三郎さんは)しめっぽいのを嫌う。最後まで明るくやりましょう」とあいさつ。

片岡仁左衛門は「(勘三郎さんは)会場のどこかにいて息子の芝居を見守っていると思います」と述べた。
勘三郎さんの義弟・中村橋之助は「これからも中村一門をよろしくお願いします」と語った。

片岡我當は何度も涙をぬぐい、片岡秀太郎、中村時蔵、中村彌十郎、中村扇雀らは涙をこらえ切れず、肩を震わせて号泣。
客席もあちらこちらですすり泣く声が聞こえた。

【涙の口上(ノーカット)】

【中村勘三郎CM集】

中村勘三郎_(18代目) wiki

【コクーン歌舞伎:三人吉三】

笑顔が大好きでした。ご冥福をお祈りします。

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