ウイルス対策ソフトでは認識しない進化したZIP爆弾に要注意
ZIPファイルの中にZIPファイルを格納し、入れ子構造にすることで展開(解凍)するとシステムが扱えないほど膨大なファイルサイズになる「ZIP爆弾」。異常なほどのディスクスペースやメモリーを消費することでシステムをクラッシュさせる、あるいは負荷により使用不能とするために作られた「悪意ある圧縮ファイル」です。
有名なZIP爆弾に「45.1.zip」と呼ばれる45.1KBの圧縮ファイルがあります。内部が9層の圧縮ZIPファイルの入れ子構造になっており、それぞれの層が1.3GBのファイル。これをすべて解凍すると1.3EBの非圧縮ファイルが出現します。
■データー量の単位
・KB(キロバイト)
・MB(メガバイト)1MB=1,000KB
・GB(ギガバイト)1GB=1,000MB
・TB(テラバイト)1TB=1,000GB
・PB(ペタバイト)1PB=1,000TB
・EB(エクサバイト)1EB=1,000PB
プログラムの動作を乗っ取ることはありませんが、ほとんどのウイルス対策ソフトはこの種のファイルをウイルス(高圧縮ファイル爆弾)であると認識しています。
そんな中、進化したZIP爆弾は「42KB→5.5GB」「10MB→281TB」「46MB→4.5PB」に展開されるもので、これは「非再帰的ZIP爆弾」と呼ばれ、現在のウイルス対策ソフトでは認識しきれていません。