ウォール街の風(2020年10・11月版)

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2020/10/15 09:00
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ニューヨーク証券取引所の外観

深紅のルージュを片手に、ノースリーブから伸びる真っ白の肩をくねらせ、嬢は私に寄りかかってきました。吐息からは、かすかにロゼのシャンパンの香りが漂い、雪崩れる黒く美しい髪は私の疲れ切った体を何ともいえない体温をもって覆います。

むせかえるような甘い香りに包まれ、気が付けは嬢の細い冷たい指先が私の愚息を弄び、信じらないような快感が電気のように私の脳幹を貫いてゆくのです。

我に返った私は嬢の豊かな臀部をまさぐり、程なく指を秘部に這わせると、上等なシルクのショーツには熱く重厚な蜜がすでに滲み溢れているのでした。

夢中で嬢の唇に舌を這わせると、熟した大トロのような舌が控え目に私の口腔に入ってきます。嬢の微妙にせわしなく動く舌は、娑婆の我欲を記憶のかなたに葬ってしまいます。

壁一面のモニターは忙しなく点滅しているのですが、細かな動きを泰然と無視できる心の余裕がいつの間にか備わっていたのです。雑魚共が生み出す無数の波など意に介さなくなっている自分に酔ったものでした。

嬢は私の耳元でささやきます。「あなたは特別な人。神様がついているのよ」。ささやきが消えるか消えないかのタイミングで日経平均の先物は下落していきます。しかしまったく怖くありません。先物を放置して現物に買いをぶつけると倍の値幅で先物も現物も上昇に転じるのです。

日本の指導者も変わり、大統領選挙の直前なのに、何をもってこれほど強い私が存在するのか、それはわかりません。しかし嬢を抱きしめていて、疲れ果て醜く年老いた私のようなオヤジが芸術品レベルの若く美しい女を自由にできている……。嬢は単なるコールガールではない、私が手に入れた芸術品、もう何もいらないという心境がそうさせているのでしょうか。オプションもコール一本で勝負を賭けている自分がそこにはいるのでした。

11月3日、何と罪深い日程なのでしょう。11+1-3=9、911でもあり311でもある。すべての波がフィボナッチ数列に倣い、その熱狂は11月3日に向かうことになります。

世界史上最悪レベルの衆愚政治は東ローマ帝国の末裔であるメラニアを娶ったトランプの尽きることのない自己顕示欲を、人類史上最悪の独裁共産主義国家があざ笑いながら自由に操る……という最悪の結末を迎えてしまうのでしょうか。

はたまたリベラル色を封印したバイデンが救世主として君臨することになるのでしょうか。

歴史に残る2020年11月3日を見据え、まさに一瞬先は闇とも言えるこれからの時代、勇気をもって日経平均の動向を皆さまにお伝えしましょう。
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