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【核兵器製造】爆縮レンズの作り方 その3
爆縮レンズは、原子爆弾に核分裂反応を発生させるための技術のひとつ
です。原子爆弾の構造は、「ガンバレル型」と「インプロージョン方式」
の2種類に分類されますが、ガンバレル型が使用されたのは広島原爆のみ
です。長崎原爆以降の多くにはインプロージョン方式が採用されています。
そのインプロージョン方式の中で中心となる技術が「爆縮レンズ」です。
プルトニウムを用いる原子爆弾は、確実に核分裂反応を起こさせる必要
があり(超臨界状態)、そのために周囲から強い力をかけて中心部を圧縮
します。周囲全体から圧縮をかけることを「インプロージョン(爆縮)」、
圧縮力の伝わり方がレンズの中の光に似ていることから、この技術を
「爆縮レンズ」と呼んでいます。
以下、爆縮レンズの作り方をご紹介いたします。
プルトニウムの入手方法から始まり、中核の作製→爆縮レンズの作製→
組み立て→起爆装置→安全装置→爆破までを順を追って説明していきます。
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■行程B:爆縮レンズの作製
プルトニウムを爆破する方法である「爆縮」とは、端的には爆発の威力
で押し縮めることであり、プルトニウム球の周囲360度すべての方向から
数百万気圧という極めて強大な圧力を同時・均等に付加することです。
均一な爆薬層で包むことにより発生させます。
簡単なように感じるかもしれませんが、これがかなり難しいです。
通常の爆弾のように雷管に近い部分から爆発による衝撃波が伝播しては
いけません。雷管から近い爆薬の衝撃波が先に中心部へ到達すると雷管
から離れた爆薬の衝撃波は一歩遅れて中心部へ届くことになります。
すると、先に到達した爆発がまだ到達していない部分めがけて抜け、プル
トニウム球や爆薬層を吹き飛ばしてしまうのです。このように雷管位置
の差や爆薬量の差により、一部だけ強く爆圧がかかったり、逆に爆圧が
弱かったりすると、その未加圧部分にすべてのエネルギーが抜け出てし
まいます。そのため、この製造工程は極めて精巧に行ないます。
・・・(非公開)