シリーズ
メンヘラとセックスができそうな気がしてきた( *`ω´)
はい、次はこれ。次はこれ。
AVさながらの行為を次から次へと忙しなく求める男は
腕に中途半端なリスカの跡がいくつかあった。
「ごめん、今日生理きちゃったの」
「いいよ、俺気にしないから」
キメてる男ってなんで皆、唐突に襲いかかってくるんだ。
色気も減ったくれもない。
メンヘラの特徴、目が合ってるのに合ってないように感じる。
それが余計に不安を煽る。
こっちがふわぁっと酩酊状態になるのを、
じとりと窺い確実に訪れるその時を待つ。
あの空気は、まるで、ああ食べられるといつだって身の危険を感じる。
いつも、終わりを覚悟している。
行為も半ばに差し掛かると、挿入しては萎え、挿入しては萎えを繰り返す。
経血で滑り粘膜はささくれ、男は
「チンチンの先が痛いんだよなぁ、擦れちゃったみたい」
と言いながら血まみれのブツを目の前に差し出し
「舐めてよ、ちょっと萎えた」
とのたまった。
いくら自分の股の間から出たものでも、
あんまりな要求にシャワーを浴びて来いと言った。
余計に萎えちゃうのになぁなどとぶつくさ言いながらシャワーに向かった。
雑に洗い流されたチンコを雑に舐めると、
あんまりうまくないなぁ、あんまりエロくないなぁ、
やっぱり三次元は綺麗じゃないよなぁと
文句を垂れながら目を閉じてチンコを膨らませていく。
手はだらりと脱力させ、やる気のカケラも感じさせない。
いざ挿入となった時もこの調子が続く。
ねぇ、もう少しお尻上げて。
そう。あと手はここ、玉を触って。うん、そう。
ああ、胸の上に手を置くと痛いからさ、顔の横に。
もっと細かく腰動かしてよ。
ああもう、そうじゃなくて…。
いいよ、じゃあ上になるから。ねぇ、ちょっとそのビラビラ広げてみてよ。
…毛が邪魔だな。
無言で体から手を離しどこかへ行ってしまった。
戻ってきた男の手にはシェーバー。
タオル敷くからここ。え?邪魔だから剃るんだよ。
いいじゃん別に。動かないで。
目が合わない。得体のしれない生き物が私の陰毛を剃り上げていた。
今思えば、怖くて拒否することもできなかったのだろう。
モノを扱うように、というよりは実験動物扱いだった。
その後は鬼Skypeで鬱話をエンドレス、うちに来たい、うちに住みたい、
一緒に住もうよと誘われ続け精神的にメタメタになった。
この先老けてあまり男に相手にされなくなってもお断りしたい物件だ。