オオスズメバチの襲撃や毒ヘビに噛まれても無敵でいられる薬
毎年話題になるスズメバチ問題。今年はとくにスズメバチが多く発生しており、巣の目撃情報や駆除依頼が増加しているそうです。登校中の子どもたちが集団でスズメバチに刺されたり、車椅子で移動していたお年寄りがスズメバチの群れに数十分間に渡り襲撃され続けて亡くなるという痛ましい事件も起きました。
ハチに限らず、毒ヘビや毒クラゲなど、日本では毎年数十人の方が生物による攻撃が原因で亡くなっているそうです。
そしてこれらは、毒性そのものよりもアレルギー性反応の「アナフィラキシーショック」が非常に危険といわれています。死に至る原因のほとんどがショック症状によるものです。アナフィラキシーショックは、2度目より3度目、3度目より4度目と、刺されるごとに危険性が上がり、死に至る可能性が極めて高くなります。
ショック症状が出た場合、早い段階で(遅くとも30分以内)にアドレナリン注射を打たなければ手遅れとなってしまいます。
しかし、異常を感じてから救急車を呼び、30分以内に何かに刺されたことによるアナフィラキシーショックだと診断され、アドレナリン注射を無事に打てる保証はあるでしょうか?
海や山では通報が遅れ、なんとか救急車を呼べても救急車が来たときには意識がないかもしれません。
アナフィラキシーショックは特徴のある症状なので、だいたいの場合はアドレナリン注射を打ってもらえるとは思いますが、投与時間は早けれ
ば早いほどよいです。刺されて発疹が出て、呼吸がゼーゼーとなったら早く打たないと危険です。これが間に合うかどうかが生死の分かれ目となります。