マンション管理組合で行なわれている錬金術の実態 その2
私は関西で不動産物件の管理会社に勤めており、今までさまざまな不動産にまつわる裏側を見てきました。
不動産の裏側では、多くの不正なお金がうごめいています……。
そこで今回は、私が見たマンション管理組合で行なわれている錬金術の実態を3回に分けてお話ししたいと思います。
分譲マンションを購入された方はご存知かと思いますが、分譲マンションには管理組合というものが存在します。管理組合の組合員はマンション所有者の全員で、その中からが理事会役員が専任され、定期的に会合が開催されています。
理事会の会合では、建物や敷地、付属施設などを良好な状態に保ち、円滑な共同生活を維持するための話し合い、それに伴った取り決めが行なわれます。
そして10年単位で迎えるマンションの大規模修繕。組会員は修繕のための積立金を毎月管理組合に支払っているわけですが、実はこの修繕に絡み、業者からキックバックを受ける理事長が意外に多いのです。
前回は修繕に伴うキックバックの概要をお話しいたしました。
今回その2では、キックバックを受け取るまでの流れをお伝えいたします。
大きな流れとしては、管理組合の理事長になる→施工業者からキックバックの約束を取り付ける→発注を行なう→キックバック、という感じになります。
ただし現在は、理事長に決裁が一任されることは少なくなっていますので、事実上の決裁権を掌握するには計画と準備が必要です。
■理事長になるまで
■理事長になってから
■発注前の注意点
■発注時の注意点