民法改正で変わった「不動産賃貸ルール」についての注意事項
2020年4月から施行された民法改正によって、不動産賃貸のルールが大きく変わりました。見直しの多くは、曖昧だった法解釈の線引きを明確にするもので、貸し手と借り手の見解の相違が減るものと期待されています。
そんな一方で、これまでは適法と解釈されていた商慣習が違法行為とみなされ問題が起こる懸念もあります。
不動産投資の商慣習を大きく変えるとされているのが「敷金ルール」の見直しです。
これまでは敷金そのものの定義や原状回復の範囲を明確に記した規定がなかったため、貸し手と借り手の解釈の違いなどから返還額についてトラブルになることも少なくありませんでした。全国の消費生活センターと国民生活センターへの相談内容をまとめた「全国消費生活情報ネットワークシステム」によると、敷金や原状回復に関するトラブルについての相談が2019年には12,000件寄せられています。
今回は、民法改正で明文化された不動産賃貸のルール、それに関する注意事項などをお伝えしたいと思います。