VUCA時代にも長期的にはノーリスクのバリュー株投資の魅力
VUCA(ブーカ)とは、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つのキーワードで表される予測不可能な状態のこと、まさに今の時代のことを言います。
こんな時代ですが久々に超大型株でテンバガー株が出現しています。それが日本郵船や商船三井といった海運株です。コロナ明けの国際貨物運賃の異常な高騰により、この2年で東証(東京証券取引所)の大型株として異例のテンバガー株となりました。
この2社はもともと個人投資家の保有比率も多く、PBRが1倍を下回る長年割安に放置されるバリュー株の代表とされてきました。
バリュー株のメリットは、大企業で伝統企業が多く、倒産のリスクが低い点に尽きます。加えて株価維持のために高配当であることも多いです。事業の成長性に限りがあるため、株価は安定すれどテンバガー的な動きは期待できませんでした。ところがこの海運株に見られるように、今後バリュー株が大きく注目される局面が予想されています。
米国や欧州にて月次ベースで8%を超えるインフレとなっています。これはある程度コロナ禍明けのペンディングディマンドの顕在化によって予想されていたのですが、ロシアのウクライナ侵攻が予想外の拍車をかけることになりました。
小麦などの穀物市況、原油などの高騰で三菱商事や三井物産など商社株も史上最高値付近に高騰しております。しかしながらさすがに資源関連は、海運株のようにテンバガーとはいかないようです。
政府がガソリン税を軽減したり、補助金を出したり、穀物の備蓄を放出したりと対策は講じられつつあるからです。
今後、そのような需要と供給によるバランスが崩れて、その関連で株価が大きく上昇するのではないかと囁かれている企業があります。