カルテ:隣人のグラマーな奥さまに対して理性を保ちたい
患者名:40代独身男
担当医:
Makichi.先生
■患者問診■
【現在の具体的な状況】
はじめまして。これはご近所トラブルでも不倫相談でもなく、もっと厄介な、自分の内側の問題です。
私は40代半ばの独身男性です。仕事も生活もとくに不満はなく、孤独にも慣れ、欲望はだいぶ枯れたつもりで生きてきました。
ところが最近、その自信が音を立てて崩れています。もう限界が近いんです。
原因は数年前、隣に引っ越してきた若いご夫婦です。奥さまは私の好みを正確に撃ち抜いてくるタイプで、清楚なのにどこか柔らかく健康的で、しかも非常にグラマーです。
率直に言えば、視線が勝手に吸い寄せられる体型をしています。豊満な胸元がTシャツの下で優しく揺れ、ヒップの曲線がジーンズを張りつめさせるような、男の本能を直接刺激するシルエットです。触れたらどんな感触か、想像するだけで息が詰まります。
問題は環境です。奥さまは洗濯物を外に干します。道路や他人の視線は完全に遮断されています。しかし私の家の庭と玄関からだけは、なぜかすべてが見えます。
しかも夏場になると、自己主張の強い派手な下着が、私の生活導線の至近距離で風に揺れます。黒いレースのブラジャーや、透け感のあるピンクのパンティーが微風で翻り、柔らかな布地が太陽の下で光を透かして、まるで誘うように揺らめくのです。
毎日、私は試されている気分になります。視線を逸らそうとしても、勝手に下着の繊細なレース模様や、布の張り具合が目に焼きついて、頭から離れません。
夜、独りでその光景を思い浮かべると、手が勝手に動いてしまいそうになるのです。
さらに、奥さまは日中ほとんど在宅で、庭に出ると必ずと言っていいほど遭遇します。そしてなぜかいつも薄着です。
白いTシャツの日などは、情報量が多すぎます。汗で少し湿った生地が肌に張りつき、ブラジャーのラインがくっきり浮かび上がり、胸の膨らみが柔らかく強調されるのです。ときおり風で裾がめくれ上がりそうになる瞬間、息を飲んでしまいます。
挨拶は健全です。天気の話です。しかし私の心臓は、まるで坂道発進のクラッチのように落ち着きません。視線が無意識にその谷間に落ちそうになり、慌てて顔を上げると、奥さまの柔らかな唇が目に入り、余計に動揺します。下半身が熱くなり、理性が薄れていく感覚が怖いです。
正直に告白します。会話中、身体が勝手に緊張モードに入り、「これはまずい」という警報が頭の中に鳴ることがあります。下半身が反応してしまい、理性で自分を押さえつけるのが精一杯です。もう、いつ弾みが切れて、手が出てしまうか、自分でもわからないのです。こんなことで動揺する自分が、情けなくて仕方ありません。
【抱えてる問題/困っている事】
追い打ちをかけるように、その家は町内会の組長です。月に一度、奥さまが回覧板や集金で我が家の玄関に来ます。狭い玄関先で、にこやかに距離感ゼロで書類を手渡していきます。
そのとき奥さまの甘い匂いが漂い、胸元が近づいてきて、柔らかな膨らみが視界を埋め尽くすような錯覚に陥ります。
触れそうで触れない距離感が、余計に欲望を掻き立てるのです。指先が震え、万一手が滑ったら……と、想像するだけで冷や汗が出ます。
内心では、呼吸と視線の制御に全神経を使っています。もう毎日が綱渡りです。
【何を聞きたいのか】
質問です。これは単なる中年男性の最終抵抗でしょうか。それとも、長年抑圧してきた欲望が、環境刺激によって暴走寸前なのか。
理性が崩壊しそうなのをどうにかしたいです。
何もしていないのに、毎日自分と戦っている感覚に、少し疲れてきました。いや、もう限界かもしれません。