2028年トランプ大恐慌を研究する 特別編(2)

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2026/6/23 09:00
アメリカンな赤い帽子

歪む市場と揺らぐ主権:現職米大統領のインサイダー的相場操縦がもたらす資本主義の死


■最高権力者という名のいかさま師

資本主義経済が近代社会において、もっとも機能的な富の分配・調達システムとして君臨し得たのは、その根底に市場の公正性と価格発見機能の透明性という絶対的な信頼が存在したからに他ならない。

富を生み出し、リスクをヘッジするための市場は、すべての参加者が同一の公開ルールのもと、等しく未来の不確実性に賭けるというフェアプレイの精神によって支えられている。

しかし、2026年、私たちはこの前提が根底から覆る歴史的かつ破滅的な事態を目撃している。米連邦政府倫理局(OGE)の開示資料により、現職のアメリカ合衆国大統領であるドナルド・トランプ氏、あるいはその資産管理人が、わずか1四半期のあいだに3,600回から3,700回を超える異常極まりない頻度で、株式や先物、各種金融資産の取引を行なっていた事実が白日の下にさらされた。

1日あたり平均40回以上、さながらヘッジファンドのアルゴリズム取引を大統領執務室の裏側で実行しているかのようなこの暴挙は、単なる利益相反という倫理的瑕疵の枠をはるかに超えている。

これらは、国家の最高権力者が政策、外交、軍事介入の決定、さらにはSNS上の自らの一言(Truth Socialへの投稿など)によって市場を直接動かし、その直前に自己の利益を確定させるという、構造的なインサイダー的相場操縦に他ならない。

本稿では、原油先物市場を筆頭に、農産物、債券、株式市場における具体的なメカニズムを検証し、このいかさま師の手口がいかに資本主義の根幹たるリスクヘッジ需要を破壊し、自由市場を崩壊へと導くかについて、詳細な分析を試みる。
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