皆さんは「薔薇の詩」(ばらのうた)というゲリラ(爆弾)教本をご存知でしょうか? 「中南米ゲリラ戦士セルバンテス」と称する著者によるもので、ダイナマイト、黒色火薬、ピクリン酸の取り扱い方法や時限装置の作り方などを図入りで説明、爆弾の製造方法が解説されている本です。
1968年、新左翼系出版物を扱う書店で販売され、新左翼系革命組織がこぞって買い求めました。東京における過激派の爆弾闘争は1971年に38件あり、内24件で合計26個の爆弾が実際に爆発、52人が死傷しました。それらの爆弾は薔薇の詩を参考に作られたとされています。
時代変遷とともにさらに画期的な爆弾製造法は確立してきましたが、古きアングラ時代の人たちにとっては手に入れておきたい教本といわれています。ただ、こちらはすでに入手困難となっており、なかなか見つけることができません。
また「腹腹時計」(はらはらとけい)という教本もあります。1974年3月に発行、爆弾の製造法やゲリラ戦法などを記した本で、三菱重工爆破事件などの連続企業爆破事件を起こした日本の極左グループである東アジア反日武装戦線の狼班が地下出版したものです。